大好きな野田秀樹さんの芝居
一昨日になりますが、事務所のメンバーを引き連れて、
池袋の東京芸術劇場に野田地図(NODA・MAP) 第15回公演『 ザ・キャラクター』を観に行ってきました。
http://www.nodamap.com/productions/thecharacter/
出演は宮沢りえさん、古田新太さん、藤井隆さん、美波さん、池内博之さん、橋爪功さんほか。
もちろん、野田さんも演出だけでなく役者さんとしても出ています。
内容は、というと“ある書道教室”の話。
これ以上の説明をするとネタバレになるので(まだ公演中なので)、
詳細は語りませんが、日本人なら誰もが知っているある有名な事件がモチーフになっています。
題名の「キャラクター【character】」という言葉には、
1 性格。人格。その人の持ち味。「特異な―の持ち主」
2 小説・劇・映画などの登場人物。「―の設定がうまい」
3 文字。記号。(『大辞泉』より)
という意味があり、この辺りも深く内容と関係しています。
野田さんの芝居は、夢の遊眠社時代から20年以上観ていますが、
ここ数年の傾向は、ますますテーマが見えやすく、
表現が直接的になってきているような気がします。
天皇の戦争犯罪(『パンドラの鐘』)、原爆や戦後のアメリカ軍による占領(『オイル』)、ベトナム戦争(『ロープ』)、あるいは現代社会的な事件(『THE BEE』『THE DIVER』など)といった、戦争や事件(今回もそうですが)などを取り扱ったものが多くなってきているようです。
野田さんの芝居は、観れば観るほど考えさせられるところがあるので、
いつも数回観に行くのですが、今回は2回目。
宮沢りえさんや古田さん、橋爪さんなどを起用した理由が、
前回にも増して見えてきて「さすが野田さんだな」と思いました。
30年以上にもわたって日本の演劇界をリードし、
常に上質かつ刺激的な作品を届け続けるその力量は、今更ながら敬服します。
この次は千秋楽に行く予定。
この芝居がどれだけ研ぎすまされたものになっていくのか、楽しみです。
写真は、観劇後に家に帰る途中の居酒屋の前のゴミ箱のところでとったもの。オレンジの皮とグレープフルーツの皮が、他のゴミときちんと仕分けされて、
ゴミとしてまとめられているのが、なぜか不思議でおもしろいと思いました。
2日遅れでやっと日記を書いた(ひ)より
2010/07/30