まず最初に、3月11日(金)に発生した、三陸沖を震源とする東日本大震災により、
亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、
被災された皆様とそのご家族の方々に対しまして、心よりお見舞い申し上げます。
一日も早い復旧と復興をお祈り申し上げます。
あの日、地震発生時。
私は会社がある恵比寿の、いつもの喫茶店にいました。
最初は「地震かな。揺れてるよね」ぐらいにしか思わず、読書を続けていましたが、
その揺れは止まる気配がなく、それどころか次第に大きくなっていきました。
あまりに強くなってきたので、喫茶店のスタッフが慌てて私たち客に、
テーブルの下に潜るようにと声を張り上げました。
今になってみれば当たり前ですが、あれほど大きな地震は、過去に経験がありません。
ただその時は、「とりあえず会社に戻るか」程度の気持ちしかなく、正直それほど怖いと思いませんでした。
しかしその後、会社のラジオやネットで被災地の状況がわかるにつれて、文字通り愕然としました。
被災地の状況は、私の想像を遙かに超えていました。
東日本大震災から、早くも26日が過ぎようとしています。
その間に、震災関連のことはもちろん、原発にまつわる様々なことなど、
本当に恐ろしいほどたくさんの情報と、それを裏付けたり覆したりする事実が、私たちには与えられました。
どれひとつとっても、一個人が容易に判断できるものではありませんが、
ただひとつわかったことがあります。
あの時恐いと感じなかったのは、肝が据わっているとか、そういうことではなかったということ。
ただ単に、平和な毎日に慣れすぎていて、危機に対する感覚が麻痺していただけだと思います。
いま被災地の方達が乗り越えようとしている試練は、
いつか自分自身が乗り越えなければならない試練かもしれない。
平和ボケしている場合じゃない。
今は、ただそう思います。
(え)